ごあいさつ
　高さ１９３メートルの香貫山頂上からは、遠く南アルプスを背に霊峰富士と愛鷹山さらに箱根から伊豆の山々が連なり、眼下には狩野川と沼津市街、その先に緑濃い千本松原と青く光る駿河湾が広がります。豊かな広葉樹が春、夏、秋、冬、と表情を変えます
　霊山寺は、この香貫山のふところにいだかれて悠久の歴史を刻んでまいりました 霊山寺の「霊山」とは、お釈迦さまが説法をなされたインドの霊鷲山のことです。お釈迦さまは、霊鷲山で法華経などたくさんの教えを説いたといわれています。 霊鷲山の名前にちなむ霊山寺は、お釈迦さまがいますがごとく連綿とそのみ教えを伝えてまいりました
　わたしたちはみなお釈迦さまと同じ仏さまのこころを持っています。身と心がととのえば誰でも自分の中にある尊い仏様のこころに気づきます。 そしてその仏さまのこころで世の中を眺めれば、すべての生きとし生けるものもひとしく仏さまのこころを持っていて、互いに関連しあい支えられ生かされていることがわかります。 この気づきは、私たちに大きな喜びと感謝をもたらし、毎日を安らかでおだやかに暮らす道を示してくれます。
　満月のとき香貫山の頂上から顔を出すお月様は、びっくりするほど大きく見事です。お月様の光がまんべんなく照らすように、霊山寺に伝わったお釈迦様のみ教えが広く多くの方々を照らし、安らかなこころのふるさとになることを願っています

2016年9月1日
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